2020年、総理大臣が安倍さんから菅義偉さんに変わり、目玉施策として日本の携帯料金は高すぎるのでもっと利用料金を下げるという方針を掲げています。本当に日本の携帯料金は高いのでしょうか。
日本の大手キャリアはなぜ高いのか
Docomo、au、softbankの大手3キャリアを使っている方の月額料料の平均は12,300円(2019Zaim調べ)だそうで1万円を超える金額というのはかなり高いと思います。基本プラン以外に機種代金の分割やセットで付随する各種サービスの月額料料なども入っているのかもしれませんが、その人の携帯電話を利用する頻度などをあまり考慮せずにフルサービスを契約している場合が多いのかもしれません。
毎月何時間も通話したりパケットを50ギガ以上使っていたりとガンガン利用する人でしたらその金額でも安いのかもしれませんが、それほど利用しない人でも同じように毎月料金を取られているのでしたらかなり問題で、その人の利用状況にあわせて最適な利用料金にならないといけないと思います。
問題は、契約者自らどうすれば安くできるかをちゃんと考えて行動しないといけないということかと思います。何となくよくわからないから近くのキャリアショップに行って、店員さんの言われるがままに勧められる機種とプランをそのまま受け流し、必要でもない各種サービスを抱き合わせでセットプランで契約してしまう人が多いのでしょうか。
本当にそんな高機能な最新機種が必要なのか?
電話かけ放題、パケット使い放題のフルスペックが必要なのか?
オマケといいつつ月額のサービスは必要なのか?
あれほど駅前にdocomoショップなどのキャリア販売店があるということはそれだけの売上が必要な訳で、その売上のためにキャリアの都合にあわせた機種や各種プランを支払っている消費者がいるということをよく考えてみると単なる値下げだけが正しい方策ではないような気がします。
MVNOは安いのにまだまだ広がっていないのか
「格安SIM」と言われている「MVNO」は大手キャリアのネットワーク回線を利用して安く提供している事業者で、UQmobileなどは幅広く広告宣伝なども行っているので認知は多そうですが、あまり目立たなく実店鋪もないので、安価に利用できるのになかなか広がっていないように思います。
MVNOの平均利用金額は3,549円(2019Zaim調べ)と大手キャリアの平均利用金額と比べると3倍以上の安さなので、情報リテラシーが高く、気づいた人から乗り換えが進んだものの、全体のシェアとしては10%ちょっとしかなく、一般利用者にとって携帯電話の乗り換えは作業が難しくて、高くても近くのショップで契約できる大手キャリアの方が安心だということなのでしょうか。
高齢者とスマートフォン
60歳を越えたおじさんが、今まで使っていた携帯電話がバッテリーが持たなくなり、部品もないため仕方無しにスマートフォンに乗り換えたものの、使い方がよくわからずに、今まで高齢者にもかかわらずメールのやり取りが出来ていたのに、スマートフォンに変わってから使えなくなったことがありました。
なかなか高齢の方が新しい最新機種のスマートフォンを使いこなすのは難しいのかなと残念に思いつつ、小さなモニターでタッチパネルのようなインターフェイスでは簡単に利用できる機種というのを考え出すことは限界があるように感じることもあります。
最近、通販大手の「ジャパネットたかた」がテレビでスマートフォンと通信プランをセットで販売していましたが、ブランディングを中心とした各種キャリアのわかりにくいテレビCMよりも、このような費用の安さを訴求する通販ビジネス型の訴求のほうが、高齢者のかたのようにテレビしか見ない消費者には直接契約に結びつくように感じました。
日本はこれからもっと高齢化が進んでいくので、情報弱者にも安価で使いやすい機種、サービスが求められる時代がすぐにやってくると思います。